特許の明細書とは・・・
特許の明細書は、特許申請書類の中でも非常に重要な部分です。
明細書は、特許の発明や技術に関する詳細な情報を提供する文書であり、その発明がどのように動作し、どのような利点があるかを説明する書類になります。
明細書は特許を理解する上で不可欠な文書であり、発明の技術的な詳細や特徴、利点を他の人に明確に伝える役割を果たします。
初心者にとっても、明確でわかりやすい明細書を作成することが結構大変です。
この部分はかなり、考え抜いて、いろいろなパターンを盛り込みました。
では、それぞれの要素について説明します。
1:発明の概要
明細書はまず、特許される発明の概要を提供します。これは、発明の背景や技術的な課題、そしてその解決策がどのように提案されているかについての基本的な説明です。
初心者でも理解しやすいように、なるべく簡潔で明確な言葉で書かれるように心がけます。
ちなみに私の特許情報プラットホームで公開されている明細書をスクリーンショットを使って
見ていきましょう。
名称は、「 背嚢及び背嚢セット 」です。
名称のうち、「背嚢」は、「 はいのう 」と読みます。
いわゆるリュックサックのことを言います。
あとで、記述しますが特許権はその範囲が狭すぎると特許を取得してもあまり利益を得ることが出来ません。

上の文章は、特許を取った技術に関して説明している箇所です。
次に、技術背景について説明します。
ここでは、背嚢の説明として、背中に背負うカバンや方にかけるタイプのカバンなどが想定して書いています。

次に、問題点や課題について説明します。
これまでのいわゆるリュックサックには、○○の課題があると書きます。

そして、課題を解決する方法を述べます。

ここまでの文章の形としては、身近なモノに例えると、大学の卒論や大学院の修士論文のようなイメージとなります。
また、文章の形としては、普段私たちが書くような文体にはなっていないことに気付いた方もいると思います。
かなり特殊です。驚きました。
私も最初は違和感がありましたが、特許関連の文章はこういうもんだと飲み込んで書類の作成にあたりました。
2:発明の詳細な内訳
次に、特許される発明の具体的な構造や機能について詳細に説明します。
発明の部品や要素、その配置や関連性についての詳細な記述が含まれます。
そして、発明の動作方法や使用法についても説明します。
またまた、私の発明の書類から引用します。
そのうちの一部を掲載します。

さらに、初めて見た方は何を書いてあるのかが理解しがたいと思います。
私も、そうでした。
3:実施例の記載
ここでは、実際の発明を実施する方法や手段に関する具体的な例が記載されます。これには、具体的な材料、寸法、手順などが含まれることがあります。
しかし、特許庁へ提出する書類には、具体的な数字を書きません。それは、簡単にいうと特許の範囲を狭めてしまうからです
また、実施の例を記載することによって他の人が発明を実際に再現するための手順や方法を理解できるようになります。

以上のように実施の形態を書きます。
今更ながらベースになる書類をよく書いたなと思います。
やはり、その時の特許にしたいという思いに勢いがあるからでしょうね。
勢いは大事です。
4:発明の利点
特許される発明の利点や応用についても説明します。
これには、他の技術との比較や市場での需要などが含まれます。
発明の利点を明確に示すことで、特許の価値や重要性を示すことができます。
市場での需要については、市場規模をデータとして示したくてもこれまでにないタイプのバックバックなので、売れるかどうかが分からないので書くことは出来なかったです。
ただ、新しい形のバックパックを提案することで、バックパックの産業へ貢献することができると思っています。
その価値観が、世の中に伝わるように努力したいです。
5:図面
図面については、提出する際の図の詳細な寸法は書かなくてもよいことになっているので書きません。先程も書きましたが、寸法を載せるということは特許の範囲を狭めることにつながります。
またまた、私の書類から引用します。

上記は、技術の一部です。
背負う部分と収納部分の別の組み合わせ方は、特許情報プラットホームで見られます。
以上です。
今回は明細書についての記事でした。
今後ともよろしくお願いします。